ティアマトは、その黒くて大きな体をうねらせながら、岩に迫ってきました。いよいよ、戦いの時です。ペルセウスは、真っ赤な口を開けた化けくじらに剣を付きつけました。空にむかって飛び上がり、化けくじらの背に乗り、何度も剣を突き刺しました。ティアマトは、ばたばた暴れながら海にもぐったりしてペルセウスを振り払おうとしましたが、ペルセウスは果敢にティアマトに戦いを挑みます。ティアマトが一瞬ひるんだすきに、ペルセウスは、持っていた布袋から退治してきたばかりのゴルゴン・メドゥーサの首をティアマトに突きつけました。そのすさまじい姿を見てしまったティアマトは、たちまち石になってしまい海の中へ沈んで行ってしまいました。ペルセウスは見事に化けくじらを退治したのです。 アンドロメダは自分の命を救ってくれた勇ましいペルセウスに感謝の気持ちと愛情で胸がいっぱいになりました。王も王妃も涙を流しながら喜び、海岸にいた人々は抱き合いながらアンドロメダの無事を喜び合いました。

 

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