戦いの後、エチオピア王家の宮殿で、ペルセウスとアンドロメダの結婚式がとり行われました。アンドロメダは綺麗に着飾り、ますます美しくなりました。その場にいたものが皆、あまりにも美しい姿を見てため息が出ました。

 お祝いは盛大に行われました。ところが、急に外から騒がしい声が聞こえてきました。ケフェウス王の弟、ピレネスが兵士を連れて二人の結婚を邪魔するためにやってきたのです。ピレネスはアンドロメダの婚約者だったのです。

 「私の婚約者を奪うものは許さない。」と言ってペルセウスに向かって槍を投げました。しかしペルセウスは、さっと手で槍を受け止めてしまいました。

 ケフェウス王は「ピレネスよ、お前にはアンドロメダを妻にする資格などない。アンドロメダが生けにえになり、化けくじらに襲われそうになっていたとき、ペルセウスは自分の命をかけてアンドロメダを守ったのに、お前は助けようとはせずに、岩から離れた海岸でただ見ていただけではないか。」と、ピレネスに向かって言いました。何も言えないピレネスは、恐ろしい顔をして王を睨みつけ、連れてきた兵士に合図を送ると、楽しいはずの結婚の宴は一転、戦場と化してしまいました。

 ペルセウスは王と王妃、アンドロメダを守りながら戦っていましたが、ピレネスが連れてきた兵士が圧倒的に多かったため、どんどん攻められ危なくなってしまいました。ペルセウスは「私の味方はみんな顔を横に向けて!、こちらを見るな!」と叫び、袋からあのゴルゴン・メドゥーサの首を取り出しました。それを見たピレネスと兵士達は、あっと言う間に全員石になってその場に倒れこんでしまいました。 こうして戦いも終わり、結婚式も終えた二人は、王と王妃に別れの挨拶をし、ペルセウスの母ダナエが待つセリポス島へ向かって旅立ちました。

 その後ペルセウスとアンドロメダは、ダナエに会った後、ペルセウスの生まれ故郷であるギリシャ南部の国アルゴスに帰り、幸せに暮らしたということです。

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今月の星座はいかがでしたか?。次回1999年冬号では「おうし座」を取り上げます。


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