リング星雲M57 球状星団M56


撮影:小林 秀行さん(東京都江東区)
 35cmシュミットカセグレン
冷却CCDにて撮影

 

150倍くらいの望遠鏡でみると、このような感じに見えます

撮影:小林 秀行さん
20cmシュミットカセグレン
冷却CCDにて撮影

 夏の天の川のほとりにある星座のわりには、こと座には星雲星団があまり見られません。しかし、学校の教科書にものっている有名なリング状星雲M57があります。

 この星雲は、地球から約2600光年の距離にあり、今から約2000万年前に中心にある星から放出されたガスが、リング状に広がっていく過程を見ているもので、中心にはこれからガスを放出しきって死んで行くであろう白色わい星も見ることができます。

 比較的小型の8cmクラスの屈折望遠鏡でも簡単に見ることができます。50倍くらいからその形をとらえることができるようになり、100倍くらいでタバコの煙のわっかのようなかわいい姿をみることができます。

 みつけかたはこと座の平行四辺形の南側の2つの星(β・γ[ガンマ])のほぼ中間付近にありますから、その付近に望遠鏡のファインダーを合せて50倍くらいのアイピースでのぞくと、他の星とあきらかに違う天体が見えてくるはずです。

 もう一つのメシエ天体であるM56は、こじんまりとした球状星団です。夏の球状星団の中では、ヘルクレス座のM13やいて座のM22などの立派な球状星団が多いため忘れられがちな星団です。密集度が高いため、10cmクラスの望遠鏡で見ると、周辺部のかすんだ恒星のように見えるかもしれません。20cmクラスになってくると、周辺部の星が一つ一つに分解できるようになり、なかなか美しい眺めになります。

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