皆既月食 月食中に3.5等星の掩蔽が見られる! |
東京での様子は下の画像の通りで、本影食終了直後に沈む半影没帯食(半影食のまま沈む)になります。1月9日の夜、日付が変わった1月10日の早朝3時48分から月が欠けはじめ、約1時間ほどした4時55分には月はすっかり地球の影に入り込んでしまいます。完全に影に入り込んだ月は、肉眼ではほとんど見えませんが、望遠鏡ではうっすらと赤みを帯びた色に鈍く光っているのを見ることができます。 再び月が地球の影から出てくるのは約1時間ほど経った5時50分で、ここから約1時間かけて元の満月にゆっくりと戻ってゆき、西の空に沈む直前の6時57分には元の満月に戻ります。関東より東の地方では、月が欠けたまま沈みますが、西の地方ではもとの本影食までの全過程を見ることができます。なるべく西の空の開けた場所で観測するようにすれば、より長い時間月食を楽しむことができるでしょう。 |
|
||
|
|
※下記参照 |
|
|
月が地球の影に入りはじめる |
|
|
月全体が地球の影に入る |
|
|
月が地球の影の中心に最も近づく |
|
|
月が地球の影から出てくる |
|
|
月全体が地球の影から抜ける |
|
|
月が西の地平線に沈む |
|
|
※下記参照 |
※半影食とは、太陽の光の一部だけが地球に遮られることにより、月が少し暗くなる影のことを言います。肉眼でははっきりとわからないかもしれませんが、望遠鏡でフィルターなどをかけて月の光を少し暗くしてみると、一部が薄暗くなっているのがわかります。 |
日本では、この月食の最中に3.5等星の掩蔽(星食)という現象も起こります。月食中の月も、ふだんと同じように星座の中をゆっくり移動してゆきます。その時に月の向こう側にある星を隠していく現象のことを「掩蔽(えんぺい)」と呼んでいます。上の画像は、その移動していく様子をアニメーションにしたものです。この図には、星座の中を動いていく月と、月を隠している地球の影が描かれています。 隠される星はふたご座δ星「ワサト」で、空の条件の良い場所なら肉眼でも見ることができる明るさの星です。双眼鏡や望遠鏡を使用すれば、投影された地球の影側の月の縁に、この星が「ふっ」と隠されて消える様子や、皆既中にふたたび月の反対側の縁から現れる現象をみることができるでしょう。 次の月食もとても楽しみですね!。早めに計画を立てて是非皆さんもこの現象をお楽しみください!。 ●このアニメーションには10等星までの星を書き込んであります。 |