6月9日 水星が東方最大離角

 現在発見されている9つの惑星のうち、地球より太陽に近いところをまわっている水星と金星は「内惑星」と呼ばれています。

 地球より太陽の近くを廻っているため、真夜中に水星や金星をみる事はできません。見ることができるのは、明け方の太陽が昇ってくる前の東の空か、夕方の太陽が沈んだ後の西の空にしか見ることができないのです。特に水星は一番太陽の近くを廻っているので太陽の光が強く、観測できる機会は限られます。

 水星や金星が、地球からの見かけ上太陽から最も離れて見えるときのことを「最大離角」と呼んでいます。最大離角は太陽の両側にあり、それぞれ「東方最大離角」「西方最大離角」と呼ばれいてます。今回は「東方最大離角」で、太陽からいちばん大きく東側に離れて見えるときのことを差します。つまり、夕方の西の空に、太陽が沈んだ後に水星の姿をみることができるわけです。

6月9日 午後7:30ごろの東京の西の空 一等星に囲まれた水星は見つけやすいでしょう

 今回の東方最大離角は比較的条件が良く、このときの明るさは0.6等で、離角は24度となります。日没のときの水星の高度は20度もありますから、薄明の中に水星を見つけるのはそれほど難しくはないでしょう。6月1日〜12日頃はほぼ同じくらいの条件で見ることができます。特に6月4日は細い月のすぐ近くに水星が見えるため非常に見つけやすいでしょう。いままで水星を見たことのない方は、是非この機会に探してみてはいかがでしょうか。

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