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1965年 池谷・関彗星 撮影:1965年10月29日 John
Laborde氏 アメリカPowayにて
55mmレンズ 15分
彗星は、いつどこに現れるかまったくわかりません。たとえ周期彗星であっても、その回帰ごとに微妙にかわる軌道によって、予想位置よりずれが生じることは多々あります。そんな彗星探しはとても根気が必要な作業なのですが、もし彗星を発見すると、その彗星には自分の名前がつくことになるのです!。もしその彗星が周期彗星になれば、その彗星が回帰するごとに名前を知られることになるわけです。新天体の捜索は多くのアマチュア天文家が挑戦していますが、発見した天体に自分の名前が付くのは、彗星だけなのです。
この写真は、1965年に出現した「池谷・関彗星」です。この彗星をはじめ、日本ではこれまで多くのコメットハンター(彗星の狩人)たちがたくさんの彗星を発見してきました。
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1975年 ウェスト彗星 1975年3月9日 John
Laborde氏 サンディエゴにて撮影
135mmレンズ 30分
彗星は、発見者の名前が発見順に3名まで付けられることになっています。この「3名」は、発見したことが伝えられるまでに独立して発見した場合に認められるもので、特に最近はインターネット時代になり、発見から同定・発表までがとても速くなったため、めったに3人の名前がつく彗星は見られなくなりました。
新星や超新星・小惑星など天体の発見は他にもいろいろな種類がありますが、自分の名前が付く天体はこの彗星だけなのです。コメットハンターたちは、そんな自分だけの星を探して、今日も夜空を行く放浪者を探しているのです。

百武彗星(C/1996B2) 編集部撮影 200mmレンズ 1996/4/14))
彗星観測は、とにかくたくさんの時間と空を見る目が大切です。でも、世界中の天文学者や研究者がいくら目を皿のようにして夜空を探しても、毎日全ての星空を観測することは到底不可能です。つまり、彗星はだれにでも見つけられる可能性のある天体なのです。毎日夕方の西の空を観測する。この写真の百武彗星(C/1996B2)の発見者、鹿児島県の百武 雄二さんも、こうしてあの大彗星を見つけたのです。自分の名前の彗星。あなたも見つけてみませんか?。
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