日本の方言から調べてみると、特に日本海側では「かじぼし」と呼ぶ地方あります。船の進行方向をあやつる梶の形に見立てたのでしょう。海と密接な関係のある地方ならではの見方でしょう。また、星が七つあることから、一週間の7つの曜日に当てはめ「しちよう星」(七曜星)と呼んでいた地方もあるようです。 ヨーロッパでは、馬につないだ馬車に見立てていたところが多く、日本でも「くるま星」と呼んでいた地方もあるようです。皆さんはこの星の並びからどんなものを想像するでしょうか。 現在の星座は「おおぐま座」。古代メソポタミアの人々は、この北斗七星とまわりの星をつなげて、大きな熊の姿を描いていました。少し暗い星を使って星を連ねてみると、なるほど。4本の足と長いしっぽをもった大きな熊の姿が見えてきます。良く間違われることですが、「北斗七星」は「おおぐま座」の一部ですから星座ではありません。 おおぐま座が見つかると、そこから春の星座をたどっていくことができます。北斗七星の「ひしゃく」の柄の部分のカーブをそのままたどっていくと、春の星たちの中でもひときわ明るく輝くうしかい座のアルクトゥールスにたどり着き、それを更に伸ばすとおとめ座の中で光る一等星スピカにたどり着くでしょう。この曲線のことを「春の大曲線」と呼んでいます。 おおぐま座の星たちには、それぞれ「くま」に関する名前がつけられています。例えば、柄の先にあるα(アルファ)星には「ドゥーベ」=アラビア語でそのもの「くま」・β(ベータ)星には「ミラク」=腰・γ(ガンマ)星は「ファクダ」=もも・ちょっと暗いδ(デルタ)星は「メグレズ」=しっぽのつけね といった具合です。
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