11月15日 水星が西方最大離角

 現在発見されている9つの惑星のうち、地球より太陽に近いところをまわっている水星と金星は「内惑星」と呼ばれています。

 地球より太陽の近くを廻っているため、真夜中に水星や金星をみる事はできません。見ることができるのは、明け方の太陽が昇ってくる前の東の空か、夕方の太陽が沈んだ後の西の空にしか見ることができないのです。特に水星は一番太陽の近くを廻っているので太陽の光が強く、観測できる機会は限られます。

 水星や金星が、地球からの見かけ上太陽から最も離れて見えるときのことを「最大離角」と呼んでいます。最大離角は太陽の両側にあり、それぞれ「東方最大離角」「西方最大離角」と呼ばれいてます。今回は「東方最大離角」で、太陽からいちばん大きく東側に離れて見えるときのことを差します。つまり、夕方の西の空に、太陽が沈んだ後に水星の姿をみることができるわけです。

11月15日 午前5:30ごろの東京の東の空 火星・スピカ・アークトゥルスを目印にして探してくみてださい。

 春の東方最大離角と秋の西方最大離角は、黄道と地平線の作る角度が大きくなるため、水星を見つけるには都合が良くなります。今回の西方最大離角のときの明るさは0.6等で、離角は19度となります。日出のときの水星の高度は20度もありますから、薄明の中に水星を見つけるのはそれほど難しくはないでしょう。11月10日〜20日頃はほぼ同じくらいの条件で見ることができます。いままで水星を見たことのない方は、是非この機会に探してみてはいかがでしょうか。

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