今年は月食が2回起こります。ともに皆既月食となりますが、1回目の1月21日の皆既月食はアメリカなどで起こり、残念ながら日本では見ることができません。
皆既月食は、皆既日食と違ってあまり一般的には知られていませんが、そうと知らずに見た方でも、その赤銅色の魅惑的な姿に魅せられた人も多いことでしょう。
2回目の皆既月食は7月16日(日)に起こります。日本全国はもちろんのこと、オーストラリア・ニュージーランド・インドネシアなどで見ることができます。
日本で皆既月食が起こるのは2年ぶりとなりますので月食ファンにとっても久しぶりのチャンスとなることでしょう。見逃さないようにチェックしたいですね。
最初の1月21日は、日本の夜空では皆既月食を見ることはできませんが、ここでは月食の起こるしくみをご説明いたします。
月食とは、直径1万3000Kmもある地球の影に満月が入り込むことで起こる現象で、下の図のように太陽=地球=月が一直線上に並んだ時だけ見ることができます。
今回は月が本影エリアに入り込むので「皆既月食」になります。ところが月の動く道筋は黄道に対して5°傾いているので、月が半影エリアにのみ入り込む場合もあるわけです。この場合には、月の明かりがやや減少する「半影食」が起こります。

今回の皆既月食は、月が地球の影のほぼ真ん中を通過するので、皆既継続時間が1時間47分もある長い月食になります。
皆既月食を一度でも見たことのある方は、月が赤く染まるのを不思議に思ったことがあると思います。
この、月が「赤銅色(しゃくどういろ)」と呼ばれる赤っぽい色になるのは、月にあたる太陽光線のうち、地球の大気が赤い色以外の全ての色を吸収してしまうために起こる現象なのです。
皆既月食は、「地球や月が本当に宇宙にポッカリと浮かんでいるんだなぁ」と改めて感じさせられる魅惑的な現象です。みなさんもぜひ一度ご覧になるとよいでしょう。
7月16日の月食の各地の食の時刻や高度
現象 |
時刻 |
高度 |
札幌 |
仙台 |
東京 |
京都 |
福岡 |
半影食の始
まり |
19:47 |
6 |
9 |
10 |
7 |
5 |
欠け始め |
20:58 |
15 |
19 |
20 |
18 |
16 |
食最大 |
22:56 |
24 |
29 |
31 |
30 |
31 |
食の終わり |
0:54 |
25 |
30 |
32 |
33 |
34 |
半影食の終わり |
2:05 |
18 |
22 |
25 |
27 |
30 |
|