星の初体験 東京都板橋区 割田 文雄(Phoenix 2303)
学校から家に帰る途中色々な家から此の番組の放送の声が聞こえてくる、大急ぎで家に帰りテレビのスイッチをひねる、なかなか映像が出てこない、当時はまだ真空管でしたので点くまでに時間がかかる。赤茶けた見慣れない光景が画面一杯に映し出される(白黒だから本当は色は解らないのですがそんな気がした)、食い入るように画面を眺める、後ろからもう少し離れて見なさいと言う声が聞こえてくる。===== 皆さんは何の事だか解りますでしょうか。そう、アポロ11号の月着陸の番組をしていたわけです。
宇宙をと言うものを強く意識したのはやはりアポロ計画ではないかと思います、皆さんはいつ頃から星に興味を持たれるようになりましたか。何かをきっかけにされた方、いつの間にかのめり込んでいた方、色々な人がいらっしゃるでしょう。私の場合、宇宙とか星と言う言葉は物心付いたときにやっていた鉄腕アトムや宇宙エース、宇宙少年ソラン、レインボー戦隊ロビンなどのテレビアニメから入っては来てはいたのですが、それを宇宙と強く意識していたわけではありません。あの重そうな宇宙服をまといながらひょんぴょんと飛び跳ねていたアームストロング船長の月面中継は当時誰もが1度は見たのではないでしょうか。『この一歩は私にとっては小さな一歩だが人類にとっては大きな一歩である』とテレビから流れてきたときの感動はたとえようがありませんでした、これほどまでに意義のある歴史的な場面をテレビを通してとは言えリアルタイムで見られたことは極めて大きな出来事であったと思います。その後色々な宇宙開発事業があり、ボイジャー計画等もそれなりに感動はしましたがアポロ計画以上に衝撃を受けた物はなかったと思います。
この頃はおもちゃの望遠鏡や、兄がレンズだけを購入してきてボール紙を使って作った望遠鏡(B型なのに大変まめな人物でアイピースも3枚のレンズと紙で作ってしまった。)口径10cm焦点距離100cmを手で持って(先端は窓枠において)月を見て初めてクレーターという物を意識したような気がします、そうそう学習と科学という雑誌にも付録として望遠鏡が点いていたりしたっけ!みんなアポロに便乗していたんですね、そう言えばそのころに発売されたアポロチョコは今でも売っていますね。
その後はたまには星空を見たりはしましたがそんなにのめり込んでいた訳では無かったのですが、ある時、小山田いく著【星のローカス】秋田書店、と言う漫画本と出会い星という物にグッと引きつけられウヨウクッセツ色々あり今ではしっかりと天文蟻地獄にはまった一人となってしまいましたとさ!
青く写ったM42!
そうそう初めて写真を撮った時とか、星祭りに行った時の事とか、星の初体験は色々有りますが冬の代表的な天体であるM42(オリオン大星雲)を直焦点で撮ったときの事、寒さに負けると根性なしで機械任せでノータッチガイドで1番の様な写真に成ることがありますが、普段は目視でガイドをしているので2番のような写真に成ります。ところがある日のことやはり寒さに負けノータッチガイドで撮影した物をごく普通の写真屋さんに現像を依頼しごく普通に処理されたはずのプリントには何と青く輝いたM42が写っていました原因は不明です。イヤー驚き驚き!ちゃんとガイドしていたら結構使い道があったのにとても残念です。
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