宇宙に想いをこめて

 
千葉県我孫子市 岸野 正栄



 私は、94年6月からccdカメラを使い始めました。当初のccdカメラは、starlight-xpress
(sx)という12bit処理能力のものでした。モノクロccdとカラーccdカメラヘッドがあって、モノクロの3色合成は、コントロールボックスが3色合成に対応しいなかったため、モノクロしか撮像ができませんでした。また、処理対応するPCはデスクトッフ゜のみであったため、家の中での操作しかできず、かつハードディスクの容量が450MBしかなく、残念ながらモノクロの画像は1枚も保存ができませんでした。すぐさま、カラーカメラヘッドを購入してカラーの撮像を始めました。相変わらず、保存はできずじまいでしたが、何とか保存の方法はないものかと考えた末、コントロールボックス(12v電源)を通電する事により、1枚のみ同ボックスに保存ができることがわかりました。そうこうしているうちに、95年暮、百武さんがすい星を発見し、96年春には地球に接近することがわかり、96年3月24日茨城県美和村に星仲間と遠征して待望の1枚、百武すい星をカラーカメラで撮像して、バッテリーでコントロールホ゛ックスに通電させたまま家に帰り、バッテリーとコントロールボックスを部屋に持ち込み、恐る恐るデスクトッフ゜PCのインターフェースに接続して、画像オープンを実行したところ、見事成功!!。そのものが(1)の画像です、尾がよくでており、大満足でした。(肉眼でみた百武すい星の尾は45度程度はあったと思います。)

Hall-Boppすい星の時は、いつもお世話になっているスターゲイズ゛の船本さんのアレンジにより、SKYMAXーIV,WSR223mmとMUTOHーCV16及びノートPCの設備が整い、やや本格的な観測(機器は一流)ができるようになりました。しかし、未熟な私にとって、使いこなすにはかなり困難でした。そこにHall-Boppが格好の撮像対象になったのです。sx時はカラーカメラでカラーを撮像しましたが、CV16の3色合成は今までにはなかった技術でした。マニアルをにらみつつ、たくさん練習をしました。その意味ではHall-Boppの3色合成はよい教材でした。ダストテイルやイオンテイルがよく撮れていると思います。(2)〜(4)(カメラレンズ
105mm、300mm使用)

Horse-Head(馬頭星雲)は我孫子の自宅で、SKYMAXーIV,WSR223mm,MUTOHCV16を、当時としては最大限活用(赤外線カットガ゛ラスは装着していなかった)して、テ゛ーフ゜スカイを撮像したものです。自宅はR6号沿いのためラジュウム灯、ネオン灯、サーチライト等が光害として観望、撮像に大変悪い影響を与えています。(5)

M1(カニ星雲)は、98.12.28、年末に近い時期に撮ったので、夜空がすっきりしていました。気合いを入れて撮りました。画像処理はステライメージLRGB合成を活用しました。(6)

CCD撮像はディープスカイが一番と思っていますので、まず銀河がよいと考え、その中でも腕がはっきりと見え、渦巻きの銀河M101銀河を対象としました。当初R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの露出時間がうまく行かず、失敗の連続でした。撮像、画像処理にはUCCSというソフトを使っていますが、なかなかの優れもので、ダーク、ホワイト、画像ズレ、3色合成等通常の処理はこのソフトで十分です。(98.4以降、画像処理はステライメージで行っていますが、LRGBの本格活用は99.4から)(7)

銀河の中でもM31アンドロメダ銀河は、私にとっては最高の対象です。茨城県美和村や里美村の暗い夜空では、天の川がボーと雲のように見え、肉眼でよーく見るとM31が闇夜にホ゛ーと見えるのです。初めてCCDでとらえたM31はそれはそれはびっくり仰天でした。最近まで撮ったものは、中心部が白く飛んでしまいましたが有頂天で、友人、知人にプリントアウトして差し上げました(のちに差し上げることを私自身 "持病が治る" と申しています)。(8)

M42(オリオン大星雲)は、冬の星座オリオンの腰(三ツ星)の下にある小三ツ星(人間の盲腸の付近に当たる)に、ひときわボーと輝いているところが、このM42です。先輩方のディープスカイ銀塩写真ですばらしいM42は、いつも見ていました。しかし、拡大したM42は、ほとんど見たことはありませんでした。 CCDカメラで撮像すると、拡大撮像が可能です。M42はCCDを購入してからは、格好の対象物でハードディスクが満杯になるぐらい取りまくりました。M42の中心部と周りのところでは、コントラストが際だつため、今の私の技術ではどうしても、ブルーミンク゜が発生してしまいます。勉強、勉強!!(9)〜(11)

M51(子持銀河)は、2510万光年の彼方の光が今、我々に届いているわけですが、何とも不思議な気持ちになります。このM51の愛称は子持銀河と言っていますが、私は何となく親子銀河と言った方が親しみがもてます。みなさんはいかがですか。CCDで撮った2枚を見てください。96.4.23はカラーで、M51と判別できますが、当時としては
ワクワクものでした。(12)(13)

こと座にあるM57は双眼望遠鏡(100倍位)で観望すると、立体感があってなかなかすばらしいものです。(14)

M86付近はかみのけ座にあって、M84などの銀河団をなしているところです。画像を見ると6個の銀河は確認できますが、実は50個以上の名も知れない銀河が写っているのです。(15)

双眼望遠鏡(20〜30倍)、20倍双眼鏡で見るペルセウス二重星団は、なんて言っても一番。
とにかく、宇宙の立体感がガンガンと目に飛び込んでくるのです。(16)



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