光映舎では鑑賞、観測、研究様々な撮影用途(天体以外でも何でもOK)で
低価格のフィルターを供給できる事を日夜考えています。。
色々なフィルターはユーザー、メーカー共に考えられるのですが
商品化となると、どの程度の需要があるのか分かりません。
そこで光映舎ではトーカイと共同して、なるべく低価格でご提供できるよう
公表できる設計データは即、光映舎ホームページに掲載します。
皆様のご希望金額に近づきましたら価格、納期など具体的な掲載を致します。
現在、木星メタンバンド観測用のバンドパスフィルターのご要望あります。
下図はトーカイで設計された分光特性です。
メタンバンドを中心に半値幅約10nmのバンドパスとなっています。
その他波長域はCCDの分光感度域においてブロックしています。
フィルターの厚さは3.5mmです。
もっと薄く出来ますが少量の生産に於いては高コストになります。
下図は標準測光用のUBVRIフィルターのトーカイでの設計値です。
厚さは全て2.5mmとなっています。
BVRで3色分解もできます。
米国ではSBIG社からSBIG独自規格により既に販売されています。
http://www.sbig.com/sbwhtmls/filters.htm
特性はトーカイ、SBIGでずいぶん違います。
赤外透過フィルターの特性です。
日中の惑星撮影などにおいてコントラスト良く撮影出来ます。
また、惑星の模様も通常と違った様子で観察できます。
赤線はIR−75(HOYA)厚さ1mmの基板にダイクロイックコートと反射防止コートを
コーティングした分光透過率です。
青線はIR−75(HOYA)厚さ1mmの基板の分光透過率です。
基板のみでは可視光を完全にブロックできません。
下図はフィルターと言うよりガイド、撮影アダプタです。
可視光透過、赤外光反射のダイクロイックフィルターにより、
可視光を撮影用の銀塩カメラ、CCDカメラの撮影用カメラへ導き、
赤外光をオートガイダーに導きます。
一体化されたアダプタに、オートガイダー、撮影用カメラがつきますので
ガイドエラーの低減ができるはずです。
オートガイダー側にオフアキシス装置をつけると便利ですね。
ダイクロイックフィルターは可視光反射、赤外光透過の逆特性も製造可能です。
この場合はオートガイダーと撮影用カメラの配置は逆ですね。(^^)
上図はダイクロイックミラーで量子効率がどう変わったかをみたものです。
(単純に量子効率とダイクロイックミラーの反射率、透過率をかけ合わせただけですが...)
ガイダー側はST-5に使用されているTC-255、イメージャー側はKAF-1602Eです。
ガイダーの量子効率は約2/5で恒星の明るさだと約1等級減少します。
(恒星のスペクトル型にも等級の減少の度合いは変化します。)